PMS(月経前症候群)の症状の一つとしてよく言われるのが「眠くなる」という症状です。とはいえ、全てのPMSの方が眠くなるわけではなく、逆に不眠症状を訴える場合もあります。
また、日中PMSで眠気が襲ってきて、昼寝をしてしまうことで夜なかなか寝付けないなど、睡眠サイクルが乱れてしまうこともあります。
それでは、どうして月経前に不眠などの睡眠障害が出てしまうのでしょうか?PMSと不眠の関係や原因、対処法について詳しく見ていきましょう。
月経や妊娠・出産などによって大きく性ホルモンの分泌が変化する女性は、男性よりも不眠症の有病率が高いと言われています。
1998年のKimら調査によると、日本人の不眠の有病率は、男性が17.3%、女性が21.5%と女性にその割合が高いという結果が得られた。女性の一生は、そのライフステージによって視床下部—下垂体-卵巣系の内分泌環境の大きな変動にさらされている〜中略〜こうしたホルモン環境の変化に伴って、気分や睡眠の変化が生じる
出典:『女性の睡眠とホルモン』バイオメカニズム学会誌 第29巻4号,2005
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/29/4/29_4_205/_pdf/-char/ja
その中でも、月経に関連して睡眠に変化があると感じている女性は、成人女性の役8割にもなるという報告も。月経前過眠(月経前になると眠くなる)と訴える人よりも割合は少ないものの、月経前に不眠を訴える方もいます。
この場合、寝つきが悪い、夜寝ていても起きてしまうなどの症状が特徴です。
「1」太陽の光を浴びる
体内リズムを整えて、夜寝つきが良くなるようにするために日中はできるだけ太陽の光を浴びるようにしましょう。例えば朝起きたらカーテンを開けて日光に15分ほど当たるだけでも体内リズムが整います。
月経前症候群で不眠がある場合には、特に太陽の光によるリズム正常化パワーを活用してみましょう。
「2」寝る前に身体をお休みモードにする
プロゲステロンの影響で覚醒モードになってしまっている身体を、セルフケアで眠りモードに導くためには、寝る前にちょっとした習慣を心がけるといいでしょう。
例えば、気持ちの落ち着くアロマを活用する。部屋の明かりは暗めにする。ハーブティーやホットミルクなどの温かい飲み物を飲むなどがおすすめです。
アロマなら、心をリラックスさせてくれるラベンダーや生理痛や頭痛、不安を和らげてくれるクラリセージ、ストレスを和らげてくれるネロリなどがおすすめです。
自律神経を整えるためには、オレンジ・スイートやベルガモット、ヒノキの香りなどもおすすめです。好みの香りを選んで寝る前に枕カバーに1滴垂らしてみたり、お風呂に入れてみたりしてみましょう。
「3」大豆製品や乳製品を意識して食べる
睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となるセロトニンは、不眠症の改善には非常に重要な物質です。セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から作られますが、トリプトファンは体内にはない物質です。そのため、トリプトファンが不足してしまえば、セロトニンが作られず結果的に不眠を加速させてしまいます。
トリプトファンが多く含まれる食べ物としては、豆腐や味噌、納豆などの大豆製品。牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品が挙げられます。
ホットミルクは身体を温め、寝つきを良くしてくれます。また、大豆に含まれている大豆イソフラボンは女性ホルモンの働きを助け、PMS症状を改善するとも言われています。
IF摂取による月経前症状の改善効果を検討するため,有症者60 名を対象に,IF(大豆イソフラボン)とPL(プラセボ錠)を用いたランダム化クロスオーバーデザインによる介入試験を実施した.身体症状は1日40 mgのIF摂取により軽減し,最も軽減した症状は頭痛(OR=0.53)であった.精神症状は身体症状ほどの改善はみられなかったが,不安感(OR=0.44)は軽減した
出典:『月経前症候群に及ぼす大豆イソフラボンの影響』
https://www.fujifoundation.or.jp/report/pdf/024/24_135.pdf
「4」女性ホルモンの分泌を整えるためのケア
PMSによる体調の変化は、女性ホルモンの分泌を整えることで和らぎます。ケアをサポートできるのは、酵素が関係しているんだとか。できるだけ酵素を摂取できる食生活を心掛けましょう。
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「1」昼夜の覚醒と睡眠のメリハリがなくなる
月経前にプロゲステロンの分泌量が増加すると、体温が上がります。そのため、黄体期と呼ばれる月経前の期間は、体温リズムの振れ幅が少なくなり、体内時計が正常に働きにくくなります。
体内時計が狂うと、夜眠っていても眠りが浅くなり、睡眠不足に陥ります。日中はその影響で眠くなってしまうため、日中昼寝をしてしまえば、さらに睡眠リズムが乱れ、眠りの質が低下してしまうことが考えられます。
「2」身体が覚醒モードになってしまう
もう一つ、プロゲステロンの分泌量の増加により引き起こされるのが、体温が上がり、体が覚醒モードのままになってしまうという原因です。夜ベッドに入っても、なかなか寝付けないのはそのためです。
「3」睡眠ホルモンの減少
女性ホルモンの一つ、エストロゲンは脳内物質セロトニンの分泌量と深い関係があります。セロトニンは、睡眠ホルモン「メラトニン」の原料になる脳内物質です。月経前、女性の体内ではエストロゲンの分泌量が減少します。これによってセロトニンの分泌量も低下。結果的に睡眠ホルモンが少なくなり不眠症になってしまうのです。
PMSによる不眠症と、他の病気から引き起こされる不眠症の違いは、やはり月経が始まると症状が改善される点が大きいです。
もちろん、生理中は月経前と同じように体温がプロゲステロンの影響で上昇するため、夜の眠りが浅いのはそのままです。
ただし、睡眠ホルモンメラトニンの分泌は月経が始まると逆に増え、眠気に悩まされるようになるのです。
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