月経周期によって分泌量が変化する卵巣ホルモンは、ストレスにより分泌量が変化しやすいホルモンでもあります。卵巣ホルモンの司令塔・視床下部はストレスの影響を受けやすく、その結果ホルモンバランスも崩れてしまいます。
卵巣ホルモンの分泌リズムが乱れると、月経不順や無月経などの症状を引き起こしてしまうことがあります。そう考えると、ある意味では月経前症候群(PMS)は、卵巣ホルモンが規則正しく分泌されている証拠と考えられるでしょう。
卵巣ホルモンとストレス、そしてPMSの関係について考えてみましょう。
産婦人科診療ガイドラインでは、20〜30代の女性は、女性の社会進出が進むにつれ、ヘルスケアの面で大きな危機にさらされていることを指摘しています。
ストレスが由来の月経不順もその一つ。その理由は、卵巣ホルモンの分泌を司令する視床下部が、ストレスによる影響を受けやすいからと言われています。
少子化の主な要因は、女性の社会進出・キャリア形成による晩婚・晩産化であることはいうまでもありません。
このような状況下でもっとも問題となっていることは、まだあまり国民には周知されていませんが、20〜30歳代の若い女性のヘルスケアが、危機に瀕していることです。
ストレスからくる月経不順、月経前症候群、喫煙、ダイエット等により、多くの問題が生じております。子宮内膜症や子宮筋腫の憎悪も進行しやすくなってしまいます。
出典:『産婦人科診療ガイドラインー婦人科外来編2014』
http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2014.pdf
ストレスが月経不順などを引き起こすことはわかりましたが、PMSの大きな症状の一つであるイライラや不安、怒りっぽさなどはどうして生じるのでしょうか?
卵巣ホルモンの分泌をコントロールする視床下部は、卵巣ホルモン以外にも自律神経をコントロールしています。
そのため、月経周期に伴いホルモン分泌量の変化が大きくなれば、視床下部にももちろん影響が及びます。その結果自律神経が乱れ、情緒不安定になったりイライラしたり、落ち込んだりするのではないかと考えられています。
PMSの原因は、複合的な原因が絡み合って起こると考えられています。例えばストレスとPMSの関係についての研究では、ストレスをより感じている人ほど、PMS症状が多く生じていたそうです。
PMS、PMDD は排卵周期性に伴うものであり、内分泌系の変化が関連していることは明らかである。しかし、その発症には複合的な原因が多元的に関与していると考えられ、心理・社会的要因は無視できないといわれている(川瀬,2006)。先行研究においても、PMDD と強迫傾向の関連(Critchlow ら,2001)、月経前症状とローカス・オブ・コントロール(統制の所在)における外的統制者との関連(Lane ら,2003)、うつ病親和性の病前性格との関連(大坪ら,2007)、生活満足感や負担感などの認知的要因との関連(森ら,2004)やストレスとの関連(Futterman ら,1998)が報告されている。赤松ら(2005)は、女子大学生のストレスと月経随伴症状の関連を調査し、日常生活においてストレスを多く知覚する人ほど月経随伴症状が生じていたと報告している。
出典:『月経前症候群、月経前不快気分障害の女性の臨床的特徴とストレス・コーピングについて』跡見学園女子大学文学部紀要 43, A45-A60, 2009
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110007343549.pdf?id=ART0009205719
ホルモンバランスを整えることがPMSの予防・改善には大切です。 ここでは、ホルモンバランスを手軽に整える方法として効果的な成分について紹介しています。 また、一番手軽に摂取できる方法としてサプリメントも紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ストレスを感じやすい人はPMS症状が出やすい。そう聞くと、生理前の憂鬱度が更に増してしまう方もいるでしょう。
実は、ストレスとなる出来事をポジティブに受け止めるマインドは、PMSの症状緩和にもつながります。楽観性と月経周辺期における変化を調べた研究では、ポジテジブな傾向が強い人ほど、月経前の不調が低く抑えられていたそうです。
野田(2001)は、楽観性と月経周辺期の変化について研究し、楽観性は月経周辺期の変化を低く抑える傾向があると示唆している。戸ヶ崎ら(1993)は、楽観性は身体的・精神的自覚症の頻度と深い関係があり、楽観性傾向が低いほど身体的・精神的自覚症の頻度が多くなること、さらに楽観性であることは主観的健康感に影響し、保険行動に影響する要因ともなると述べている。
出典:『月経前症候群、月経前不快気分障害の女性の臨床的特徴とストレス・コーピングについて』跡見学園女子大学文学部紀要 43, A45-A60, 2009
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110007343549.pdf?id=ART0009205719
このように、ストレスを感じないように楽観的でいることはPMSを緩和する一つのカギとなる可能性が大いにあります。実際、PMSの女性に対して認知行動療法を行ったことで、月経前の不調症状が軽減したという研究もあるそうです。
そのメカニズムがわかっていないことも多いPMS。PMSがあるということは、卵巣ホルモンがきちんと働いていて、誰にでも起こること。
数日すればこの辛さはなくなる。そう楽観的に捉えることは、PMSとうまく付き合っていくコツなのかもしれません。
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